オリンピックコラム0730 金メダル間違いなしという耐え難い重り

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オリンピック開始前に金メダル間違いなし! と言われた選手達が、メダルに届かずに敗れていく。

水泳100m平泳ぎにおける北島の5位を筆頭に、柔道の福見・中村選手などメディアは、五輪開始前まで金メダルの最有力候補! 間違いなし! と言い囃した。もちろん選手たちも皆金メダルしか見えてません。金メダルを目指します! と力強く語っていた。
その映像を見るたびに選手たちに対する金メダルという期待は、どんどん上がっていった。ともすると、取って当たり前、表彰状の一番上にいる映像が見えるようであった。

しかし、実際は違った。最有力と言われた実力者は、一回戦ではかなく敗れたり、メダルあと一歩というところでその手からは、すでに手中にしていたかのようなメダルはするりと逃げて行った。

僕らは、この事態をどう受け止めればいいのだろうか?

少なからず、私は戸惑い、事実として受け止めることに幾ばくかの時間を必要とした。
しかし、冷静になって考えてみると、一つの厳正なる事実が浮かび上がってくる。

「勝負に絶対はない。そしてこのオリンピックという世界で最も大きなスポーツ競技の大会において、その法則はとてつもなく大きな力をもっている」ということである。

もっと言えば、オリンピックのトップ選手たちに大きな差はないということだ。それは、誰かが軽々に金メダル確実などと言えないほどの重要なことである。ちょっとした違和感、その日その瞬間の体調の変化、天候や会場施設などの外的条件、本人の気負い、外部からの期待というプレッシャー。
そんなもろもろの多くの条件が、ほんの僅かでしかないトップ選手たちに襲い掛かり、無情なまでにわかりやすい順位という結果を突きつけるのだ。

オリンピックはまだ始まったばかりだが、僕らは気づかなければならない。
金メダル間違いなし、という言葉がどれほど意味を持たなく、そしてそれは時に選手たち、そして僕たちに耐え難い重しとして存在していることを。

 


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