スターバックスやタリーズから学ぶ店舗ブランディング

街歩きに疲れたとき、友達とゆっくり時間を気にせず話したいとき、一人で集中したい時コーヒーショップを利用する人は多いのではないだろうか。私も職業柄よく利用させていただいているが、とりわけ気に入って利用させていただいているのが「スターバックス」と「タリーズ」である。特に落ち着いて作業をしたいときなどは、よってしまうのだが、その両店舗に共通する魅力とは何だろうか? そこから見える店舗作りについて考えてみたい。

ブランディングは一日にしてならず?

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 スターバックスとタリーズに共通していること、それはブランド作りの徹底である。両社は、コーヒーチェーンである前に、『スターバックス』であり『タリーズ』である。少々回りくどい言い方になってしまったが、友達同士の会話で「コーヒー飲みいく?」という言葉は使わない。「スタバ行く?」「タリーズ行く?」と言い合う。つまりそういう事である。

 スターバックスの日本進出は、1996年に銀座一号店である。フレンドリーな接客とソファーや落ち着いた照明など従来の日本式に喫茶店の概念とは異なる空間が若い女性を中心に一代ブームを巻き起こした。
タリーズは、スターバックスに遅れる事1年後の1997年にやはり銀座にオープン。当時の社長は、松田公太氏(現参議院議員)。タリーズは、スターバックスの大ブームの中、ターゲットを25歳以上に設定。カントリー調の椅子やエスプレッソ色の内装、またスターバックスには無い喫煙室を設けるなど差別化を行っている。

 両店舗のコンセプトは、時代によって変化しつつも基本精神はそのままである。明確な数値があるわけではないが、スターバックスは客層が比較的若く、タリーズのほうが大人のお店というような印象を受ける。
また
SNSなどの活用についてもスターバックは、いち早く取り入れておりfacebookページなどは早くから人気となりスターバックスファンの交流の場となっている。最近では”ソーシャルギフト”と呼ばれるSNSを通して友達にスターバックスのコーヒーをプレゼントできるなどのその先進的な取り組みは依然として旺盛だ。
それに比べてタリーズは、伊藤園のグループになったということもあるのだが、缶コーヒーを自動販売機で展開するなどより実践的というかローカル展開を主軸とした印象も受ける。その缶コーヒーのCMは、人気女優がバリスタに扮したものだった。バリスタという言葉自体を普及させたのもタリーズに寄るところが多いのではないだろうか。より本物志向を目指す大人のイメージはそこでも健在であるのだろう。
しかし、そのようなお互いがライバルと意識しつつもそれぞれのコンセプトに沿い、現在の「スタバ」「タリーズ」になって行ったのだと思う。

 

来店前から想像させること、そしてその想像を超える事

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「落ち着いた、ゆったりとした時間を過ごしたい」両店舗を訪れる動機として多くの方が思うことだろう。そしてその思いは、ほとんど裏切られる事はない。そこに訪れる人は、店舗に入る前から、既に店舗に座って本、もしくはノートブック、友人同士であれば繰り返される会話のイメージが出来ている。とてもスムーズであり、台本のあるドラマのようでもある。

 ブランドは、その商品・サービスの価値だけではなく、その前段階とその後まで含めた体験を売っている。スターバックスに行く人は、来店する前から店内のソファーで本を読んでいる姿を想像したり、カウンターの前でトッピングを迷っている姿を想像して楽しんでいる。そして実際にそこに行くと想像した通りの行動を取るのだが、時に新商品が出ていてさらに選択する事を悩ませる(もちろん嬉しい悩みとして)、またサービスとしてケーキをプレゼントされたり(新商品ケーキ等がでると、一口サイズのものを試食として出してくれることも)、カップに定員さんからのコメントが書かれていたりと、想像を超えた楽しみがある。

 ブランドと言われる店舗は、顧客の期待をしっかりと認識し、その期待にまずは答える事。そしてその上で、ちょっとしたサプライズを用意する事で、より深い満足感を与え続けている。

 

ブランディングが利益を運んでくる理由[ワケ]

imgres-2 ブランディングに優れている事は、唯一になることである。そこに競争は発生しない。コーヒーという一つをとっても通う人、一人一人の店舗があるのだ。これは、他の業種や業界にももちろん言える事である。

 一つの商品・サービスをとっても必ず競争がある。同じ成分・機能・効果・形・価格等。その差は、場合によってはごく僅かかも知れない。ただし、その僅かの差をどれだけ会社全体・店舗全体で大事にし、育て、守り、一貫して行く事が難しいことか。しかしそれを続ける事が、他との大きな差別化になり、取り替えの効かない商品・サービスになって行くのである。

 差別化に日々悩んでいる皆様、一旦頭を休めて、スターバックス・タリーズに足を運んでみてはいかがでしょうか?


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